パートナー企業

B-JETでは、バングラデシュのICT人材と日本企業がともに学び、成長していく「第15期パートナー企業」を募集しています。

B-JETは、日本とバングラデシュの両国の社会課題を解決するとともに、国を超えた学びの共創から育まれた人材と企業が、共に未来を築くための産官学連携のプラットフォームです。

ITエンジニア採用に限らず、理念に賛同し、社会課題の解決や自社の海外展開に関心をお持ちの企業・組織との協働を広く歓迎しています。詳細は下記の連絡先よりお問い合わせください。

採用フロー(第15期パートナー企業向け)

ITエンジニア採用に関しては、各社のニーズに応じて、採用活動や企業広報、研修プログラム開発などの連携が可能です。

申込(〜2025年11月)

本サービスをお申し込みいただき、企業登録を行います。

企業情報ヒアリング(〜2025年11月)

インタビュー等を通じて企業情報をヒアリングし、B-JETサイト内で公開します。
企業の広報資料としてもご活用いただけます。

採用ニーズヒアリング(〜2025年11月)

採用におけるニーズや希望条件をお伺いします。

選考会実施(2025年12月〜)

企業が受講生向けの説明会を実施し、面接を行います。

内定(2026年1月〜)

企業様・受講生双方の合意のもと、内定を確定します。

第15期パートナー企業インタビュー

バングラデシュIT人材の継続採用の現場に学ぶ スカイコム×B-JETの成果


電子文書の世界標準「PDF」を核に据え、自社開発の技術力を強みに、多様なソリューションを提供するスカイコム。2018年からB-JETを通じてバングラデシュのIT人材を継続的に採用し、現在では宮崎の開発拠点における社員の約15%をバングラデシュ出身のエンジニアが占める。同社の開発部門「R&Dセンター宮崎」でセンター長を務める柴田信彦氏に、エンジニアたちの活躍やB-JETを通じた継続採用の背景をうかがった。

技術力と信頼性で選ばれる「SkyPDFⓇ」

JR宮崎駅に2020年に開業した複合商業施設の9階という、利便性の高い場所にオフィスを構えるスカイコムの「R&Dセンター宮崎」。整然と並ぶデスクで真剣にPC画面に向かう社員の中には、海外エンジニアの姿があり、国際的な雰囲気が漂う。オフィスの一角にはパーティションで仕切られた礼拝スペースが設けられていた。

柴田氏は「イスラム教の社員が日中に複数回祈りを行うため、休憩時間の範囲で自由に礼拝できるようにしています」と説明する。

同社は主力製品「SkyPDF®」を中心としたペーパーレスソリューションを展開している。これまで企業、自治体・官公庁、金融機関など多様な分野に導入され、紙文書に依存した業務プロセスを「PDF」を利活用してデジタル化することで、導入先の業務品質向上やコスト削減、生産性向上に貢献。その技術力と信頼性が高く評価されている。

社内の多様性がもたらす変化

スカイコムがバングラデシュのIT人材を初めて採用したのは2018年。そのきっかけとなったのがB-JETだ。宮崎の地元IT企業から紹介を受け、以降、同プログラムを通じて毎年2名前後採用を続けている。

「IT人材の不足は弊社にとっても課題でしたので、B-JETを通じてぜひ採用したいと思いました。当初は日本語能力に“伸びしろ”がある状態で多少の不安もありましたが、業務の中心となるプログラミングは世界共通言語です。こちらが依頼内容を伝えたときの理解が非常に速く、“できる”と実感する場面が何度もありました。技術の力でしっかりと会社に入り込んでくれたと感じています」

柴田氏はさらに、バングラデシュ人材が社内にもたらした変化について語る。

「彼らは成長意欲が旺盛で、向上心とハングリー精神があります。家族に仕送りをしながら、自分を高めるために努力を重ねている。その姿勢は日本人社員にとっても良い刺激になっているように感じます。加えて英語も堪能なので、多言語対応や海外企業とのミーティングでも活躍しています」

2019年入社のラハマン・エムディ・エクラス氏は、日々の仕事の場面を振り返りながら、スカイコムで学んでいることを生き生きと話す。

「入社してから、開発業務の進め方の工夫やリーダーシップの取り方など、バングラデシュでは学べなかったことを日々吸収しています。2023年には国内外のPDFベンダーが参加する会議に会社代表として出席させていただき、他社とも積極的に交流しました。初めての海外が日本で、期待も不安もありましたが、チームの皆さんにたくさんサポートしていただいて、日々新しい技術や考え方に触れることができる今の環境に、とても感謝していますし、やりがいも感じています」

“想像以上の成果”を支える選抜力

現在、同社にはB-JETを通じて約10名のバングラデシュのエンジニアが在籍する。勤務年数が長い社員もいることから、後に続く“後輩”にとっても安心できる環境が整いつつある。

柴田氏は「弊社は電子文書の世界標準であるPDFを土台に、自社製品を開発しているため、エンジニアの意見を製品にも比較的反映させやすい環境にあります。エンジニアが積極的に新しい技術を試せる環境は、魅力のひとつと言えるのかもしれません」という。

また、同社では日本での生活に馴染めるよう、居住物件の選定支援や支度金の支給など、多様なサポートを行っている。

2021年入社のアラム・ムハンマド・シャヒヌル氏は、スカイコムでの本業に加え、宮崎で暮らすバングラデシュ人コミュニティを自ら立ち上げた。SNSを通じて仲間とつながり、引っ越しの際に人手を貸したり、バングラデシュで盛んなスポーツであるクリケットを休日に楽しんだりしているという。「明日はBBQを予定しています」と語る笑顔からは、日本という慣れない環境での生活を、仲間と支え合いながら楽しんでいる様子が伝わってきた。

柴田氏は、こうして活躍の場を自発的に広げていく彼らの姿を眩しそうに見つめる。

「彼らは仕事面でも想像以上の成果を出してくれていて、これはB-JETが優秀な人材をしっかり選抜している証拠だと思います。それに加えて、私たち自身が採用に積極的に関わっていることで、相性の良い人材を迎えられているのかもしれません」

B-JETは現在、年に1度、書類審査・技術テスト・日本語試験・面接といった選考を経て、受講者を決定している。例えば、日本語試験では、一定期間内にひらがなをすべて覚えるという課題を課す。多くのB-JET応募者は、日本語学習経験がない。それでも課されたタスクに真摯に向き合い、準備を怠らずに結果を出せるかどうかを確認することで、慣れない環境や業務に直面することが想定される日本企業に就職した後も、新しい環境に適応し、力を発揮できるかをみている。

上記のような選考プロセスを経て、B-JETへの参加を希望する1000人前後の応募者の中から、選抜されるのはわずか約20名に限られる。狭き門ではあるが、研修生を少数に絞ることで、一人ひとりに目が行き届く手厚い育成体制を整え、質の高い研修を実現してきた。

柴田氏も過去にバングラデシュを数回訪れ、最終面接に参加した立場から、これからのB-JETに期待することを語る。

「バングラデシュでは新興国ならではの活気を感じましたし、社員の家に招かれ現地の生活を少し体験できたことも大変貴重な経験でした。B-JETにさらに望むことがあるとすれば、彼らの文化や暮らしをより知る機会があれば、日本側の企業とバングラデシュのエンジニアの相互理解が一層深まるのではと思います」

スカイコムでは、日本とバングラデシュの社員が互いに刺激し合い、共に学び合う関係が育まれている。それはやがて、グローバルな視点と感覚を持って活躍できる社員の育成や、企業の競争力の向上へと結びついていくはずだ。宮崎という地で、海外エンジニアと肩を並べながら国際感覚を磨けるスカイコムの環境は、地域から世界へ挑む新しいエンジニアのキャリアを切り拓く舞台となっている。

■株式会社スカイコム
設 立 1997 年 6 月
所在地 東京都千代田区神田松永町19 秋葉原ビルディング10 階(本社)
宮崎県宮崎市老松 2-2-22 JR 宮交ツインビルオフィス901(R&Dセンター宮崎)
社員数 約 90 名

■お問い合わせ
株式会社スカイコム(営業本部 広報部)Email:pr@skycom.jp

B-JET(プロジェクトや採用に関するお問い合わせ):hr@bjet.org
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